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テキサス州 ダラス・フォートワース・アーリントン都市圏

テキサス州 ダラス・フォートワース・アーリントン都市圏

テキサス州 ダラス・フォートワース・アーリントン都市圏

 

今回は、米国不動産マーケットで近年非常に注目を浴びている、テキサス州のダラス・フォートワース・アーリントン都市圏に焦点を当て、皆様にご紹介させていただきたいと思います。

テキサス州は、地理的に米国の中央部にあり、全米各地そして中南米へも行きやすい便利な立地で、物流・貿易の拠点として有利な位置にあります。また、原油などの豊かな自然資源、優秀な大学・人材、法人税などの面でビジネス環境も非常に有利な背景もあり、経済成長が全米でも特に目覚ましい州です。最新の米国商務省経済分析局の情報では、2016年第4四半期から2017年第1四半期の間のGDP成長率は全米で1位、3.9%で、2位以下の州と比べても突出しています。

 

 

経済成長が著しいこのテキサス州の中で、特に近年、不動産投資先として非常に注目を浴びているダラス・フォートワース・アーリントン都市圏は、以下の地図の通り、テキサス州の北部に位置します。

 

 

都市開発が著しく、非常に交通が発達した都市圏で、高速道路が網目のように何本も通っています。そしてダラス・フォートワース国際空港は、面積が羽田空港の4.5倍、ニューヨークのマンハッタン島がすっぽりと入ってしまう広大な空港です。利用者数が全米第4位、そして発着数は全米第3位で、アメリカ国内外への重要な交通・物流・貿易拠点となっていることが伺えます。人口は、都市圏としてはテキサス州及びアメリカ南部地域で1位、アメリカ全土では第4位、7百万人を超え、全米でも有数の大都市圏です。

 

 

アメリカでホットな不動産マーケットといえば、カリフォルニア州サンフランシスコ・シリコンバレーエリアが良い例です。大手IT企業が数多く増え、経済が発展、雇用が増加、その結果、人口流入が急増、住宅需要が非常に高まり、不動産価格は上がり続けています。テキサス州ダラス・フォートワース・アーリントン都市圏の状況はどうか、見てみたいと思います。

 

 

1.企業進出・経済発展

ダラス・フォートワース・アーリントン都市圏は、全米の他の都市圏と比較しても、非常に大きな経済都市圏です。成長が目覚ましいテキサス州の中でも更に、去年はヒューストン都市圏を抜き、ニューヨーク、ロサンゼルス、シカゴ都市圏に次いで全米で4位にランクされるまでに成長しました。

 

フォーチュン500にランクインする大企業がニューヨーク、シカゴに次いで3番目に多く、エクソン・モービル、AT&T、アメリカン航空、テキサス・インスツルメンツといった、エネルギー、エレクトロニクス、テクノロジー、そして交通等の産業でトップレベルの企業が本社を構えています。近年の大企業の進出には、カリフォルニア州にあったトヨタ自動車北米本社がこの都市圏にあるプレイノ市へ移転してきたニュースが記憶に新しいです。

 

 

2.雇用増加・人口流入急増

目覚ましい経済発展に伴い、雇用も増加しています。上記のトヨタ自動車北米本社移転に関しては、カリフォルニア州やケンタッキー州などから移動してくる社員に加え、現地でも新規採用される人々を含めると、新本社での雇用人数は約4000人になるとのことです。このトヨタ自動車北米本社の移転は一例で、他にもダラス・フォートワース・アーリントン都市圏への企業進出は目覚ましく、経済が益々活性化し、以下のグラフにあるように、雇用数増加率は、前述のGDP全米トップ3都市圏と比べても、突出して高い状態です。

 

雇用増加に伴い、他州及び他国からも人口が流入してきています。過去6年でダラス・フォートワース・アーリントン都市圏の人口増加数及び増加率は、他の都市圏を大きく上回り、非常に顕著な様子が見られます。

 

 

3.不動産マーケットの活性化

ダラス・フォートワース・アーリントン都市圏では、人口増加が続き、住宅需要が非常に高まっています。さらなる住宅供給をするため、開発業者による住宅開発プロジェクトが次々と開始されています。

不動産マーケットが活発になっている中、日系企業も開発プロジェクトに乗り出しています。

大和ハウス工業株式会社は、テキサス州大手不動産会社リンカーン社と提携し、大規模な賃貸住宅事業を展開しています。フォートワース市では、敷地面積10万平米の土地に合計716戸の賃貸住宅運営をし、また、ファーマーブランチ市では、敷地面積11万平米の土地に合計582戸の大規模住宅プロジェクトをスタートさせています。

積水ハウス米国子会社の北米セキスイ・ハウスLLCは、総合デベロッパーのニューランド・リアルエステート・グループと共同で、居住用・商業用との複合開発を進めています。フリスコ市にある、約300ヘクタールの土地と約160ヘクタールの土地にそれぞれ、1800戸の住宅、商業センター、公園等、そして800戸の住宅、アメニティーセンター、公園等の、2つのコミュニティー開発プロジェクトを展開しています。

また、三菱商事子会社のダイヤモンド・リアルティ・インベストメントは、ダラス市にオフィスを置き、賃貸住宅・学生アパート・物流倉庫を中心とした収益不動産開発案件等への投資を行っています。

近年、非常に注目度の高いダラス・フォートワース・アーリントン都市圏の住宅マーケット状況が取り上げられている記事を良く目にするようになりました。以下はテキサスA&M大学リアル・エステート・リサーチセンターの統計データより作成した表ですが、近年の住宅販売と価格の伸びに加え、住宅在庫供給月数が低くなっていることが良くわかります。この地域での不動産マーケットが売り手市場で、上向きの状態が続いていることが示されています。